CLINIC BLOG

~熱中症とは?~


こんにちは☔
北24条かやの歯科クリニックのどいです。

もうそろそろで9月。早いものです。
暑かったお盆も過ぎ去り、北海道の夏も終わりかなぁと思う今日この頃です😊
9月半ば過ぎると一気に気温下がりそうなので、また体調管理には要注意ですね❗️

では、今回は「熱中症について」をお話させて頂きます。
もう、熱中症の時期は過ぎてしまいましたが、油断は禁物です。熱中症は室内でのリスクが高いので、エアコン普及率の低い北海道は注意が必要です⚠️

まずは、

【熱中症とは?】

熱中症とは、高温多湿な環境下で体内の水分や塩分(ナトリウムなど)のバランスが崩れたり、体温調整機能が崩れたりすることなどによって、体内に熱がこもった状態のことです🥵かつては、夏の暑さや炎天下で具合が悪くなったり倒れたりする状態は日射病などと呼ばれていたほか、重症度に応じて熱疲労、熱けいれん、熱射病などと呼ばれていました。しかし、必ずしも灼熱しゃくねつのような状況でなくても発症する恐れがあることから、現在では“熱中症”と一括りにして呼ばれています。

熱中症は炎天下で運動したような場合だけでなく、高齢者が熱帯夜にエアコンを使用せず寝ているうちに室内で発症する可能性もあります⚠️

【熱中症の原因】

熱中症は、体温が上昇して体温調節機能のバランスが崩れ、体内に熱がこもることで発症します。体温が上昇した場合、人の体は適度な体温を維持するために、汗をかいたり皮膚温度を上昇させたりして熱を体外へ放出します。この機能が損なわれることで熱中症が生じます。

熱中症になる要因には、以下のようなものが挙げられます。

  • 気象条件(気温が高い、湿度が高い、風が弱い、日差しが強い)
  • 65歳以上または15歳未満
  • 持病がある(心疾患、肺疾患、精神疾患、高血圧、糖尿病、認知症など)
  • 肥満
  • もっとも暑い日中の行動(激しい運動や慣れない運動、長時間の野外作業、水分摂取の機会が少ない)
  • 健康状態がよくない
  • エアコンなどの空調設備を使用していない

など

【熱中症の症状】

軽度の熱中症の場合めまいやだるさ、気持ち悪さなどの症状がみられ、重くなるにつれて吐き気を強く感じたり、意識障害をきたしたりすることがあります。具体的な症状は、重症度によってI度(軽症)、II度(中等症)、III度(重症)に分けられます。

I度 (軽症)

  • めまい
  • 立ちくらみ
  • 筋肉のこむら返り
  • 手足のしびれ
  • 気分不快

II度(中等症)

  • 頭痛
  • 吐き気や嘔吐
  • 体のだるさ
  • 力が入らない

III度(重症)

  • 高体温
  • 意識がない
  • 全身のけいれん
  • 呼びかけに反応しない
  • 真っ直ぐに歩けない、走れない

【受診の目安】

重症度は上記の症状に応じて分類されます。病院受診の目安としては、I度の症状が徐々に改善している場合は現場での応急処置と見守りでよいとされていますが、それ以外は病院受診が推奨されます。II度以上の症状が出ている場合はもちろん、I度の症状に改善がみられない場合には速やかに病院を受診してください。

【検査と診断】

暑熱環境にいる、あるいはいた後の体調不良は全て熱中症の可能性があります。問診や診察、必要時には血液検査や尿検査などを行い、そのほかの原因となる病気を除外したうえで、熱中症の診断や重症度評価を行います。

◎重症度の評価

熱中症は重症の場合は命に関わる病気であり、医療者の判断により入院が必要です。早期に異常を認識して受診につなげ、重症化を防ぐために重症度分類を行って治療を行います。特に意識障害の程度、体温、発汗の程度は短時間に変化するため継続的に観察する必要があります。III度(重症)では意識障害やけいれんなどの症状(中枢神経症状)のほか、肝臓・腎臓の障害、血液の凝固機能の障害など、さまざまな臓器の障害が現れるため、血液検査などで体の状態を評価します。

◎脱水の有無の確認

皮膚や舌、指先の血の巡りを診察して、脱水状態かどうか確認します。血液検査でヘモグロビンという血液の濃さを示す値が通常以上に高くなっている場合には、脱水によって血液が過剰に濃縮されていることを意味します。

【熱中症の判断と応急処置】

これって熱中症? 判断基準は?

気温や湿度が高い環境のなかで、立ちくらみ、筋肉のこむら返り、体に力が入らない、ぐったりする、呼びかけへの反応がおかしい、けいれんがある、まっすぐに走れない・歩けない、体が熱いなどの症状がみられたときには、すぐに熱中症が疑われます。

なかでも、高体温、汗をかいていなくて触ると熱い、ズキンズキンとする頭痛、めまいや吐き気、意識障害がある場合は、重症です。

熱中症の応急処置

熱中症が疑われる場合は、次のような応急処置を行いましょう。

1. 涼しい環境に移す

風通しの良い日陰や、クーラーが効いている室内に🎐

2. 脱衣と冷却

衣類を脱がせて、体内の熱を外に出します。さらに、露出させた皮膚に水をかけ、うちわや扇風機などで仰いだり、氷嚢🧊で首やわきの下、太ももの付け根を冷やし、体温を下げます。

3. 水分と塩分を補給する

冷たい水、特に塩分も同時に補える経口補水液やスポーツ飲料などを。ただし、意識障害がある場合は水分が気道に流れ込む可能性があります。
また、吐き気🤢や嘔吐🤮の症状がある場合には、すでに胃腸の動きが鈍っていると考えられるので、口から水分を入れることは避けましょう。

こんなときには医療機関に!

熱中症を疑う症状があり、意識がない、または呼びかけに対する返事がおかしい場合は、すぐに救急車🚑を呼びましょう。
意識がある場合は、前述の応急処置を行います。
ただし、水分を自力で摂れない場合は、医療機関へ。
また、水分を自分で摂れ、必要な応急処置を行ったものの、症状が改善しない場合も、医療機関に行きましょう。

【病院での治療方法】

第一は、身体を冷やすこと。氷枕や氷嚢などを用いて熱や炎症を取り除く 「冷却療法」が行われます。

さらに、脱水症状などで水分や塩分、栄養素が不足している場合は、点滴でそれらを補います。

【熱中症の予防】

熱中症を予防するには、次のようなことに気をつけましょう。

◎暑さを避ける🌞

外出時にはなるべく日陰を歩く、帽子や日傘を使うなど。
家の中では、ブラインドやすだれで直射日光を遮る、扇風機やエアコンで室温・湿度を調整するなど。

◎服装を工夫👕

理想は、外からの熱の吸収を抑え、体内の熱をスムーズに逃がす服装。
素材は、吸収性や通気性の高い綿や麻などがいいでしょう。
また、熱がこもらないよう、襟ぐりや袖口があいたデザインもおすすめです。

ちなみに、薄着のほうが涼しいとはいえ、インナーを着たほうが肌とインナー、インナーとアウターの間に空気の層ができ、外からの熱気を遮断してくれます。

◎こまめな水分補給🚰

暑い日には知らずしらずのうちに汗をかき、体内の水分が失われているもの。のどが渇く前からこまめに水分を補給しましょう。
ただし、コーヒーや緑茶などのカフェインが多く含まれている飲み物、アルコール類は利尿作用があるので適しません。
また、汗をかくと、水分と一緒にミネラルやビタミンも失われます。水分補給だけではなく、ミネラルも補給するようにしましょう。

ちなみに、スポーツ飲料は水分とミネラルを同時に補給できますが、糖分が多いのが欠点。飲み過ぎには注意が必要です。
ミネラルを補給するには、麦茶などのほうがいいでしょう。

◎暑さに備えた体作り💪🏻

ウォーキングやランニングなどの運動で汗をかく習慣を身につけることも、大事な予防法の一つです。
日頃から暑さに身体を慣らしておきましょう。

熱中症は軽度であれば早く回復しますが、重症になると障害が残ったり、時には命を落とすきっかけにもなる大変怖い状態です。涼しくなったからと油断せず、外気温や室温・湿度を気にしながら、適度にエアコンや扇風機などを活用して体温調整を行いましょう。

では、今回はこのへんで~👋

ではまた次回、元気にお会いしましょう🙆

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