CLINIC BLOG
口腔顔面領域の歯科医学~歯科恐怖症について~
こんにちは🌞
北24条かやの歯科クリニックのどいです。
あっという間に3月になりました。
早いものですね。
雪解けのぐちゃぐちゃが嫌な時期になりました😓
皆さま、お足元十分注意なさって下さい⚠️
今回は前回に続き、歯科治療に対して恐怖心を持ったり、避けようと思う気持ちが出る「歯科恐怖症」についてお話させて頂きます。
まずは、
【歯科恐怖症とは?】
歯科恐怖症とは、恐怖心が強くなり、歯を削るドリルの音で身体が動けなくなる、診療台に座れないなどの症状があらわれる状態をいいま😖精神障害の分類(DSM-5、アメリカ精神医学会)では限局性恐怖症の一つに分類され、先端(注射針など)、高所、閉所に対する恐怖症も、限局性恐怖症の一つに分類されています。
オランダの歯科大学がおこなった調査では、30〜40%の人が歯科治療に恐怖心をもち、5〜15%の人は口内環境に悪影響を及ぼすような深刻な恐怖心を持っていると報告しています。
日本の歯科大学がおこなった調査でも程度の強い歯科恐怖症の人は11%だったとの報告があり、オランダの歯科大学と同様の結果となっています。
性別では女性👩が圧倒的に多く、年齢では20〜40歳代、トラウマ、うつ病、パニック障害などの心の病気をおもちの人が多い傾向にあります🧐
【歯科恐怖症のの発症要因、発症時期】
幼少期🧒のトラウマ的な痛みの強い治療や抑えつけられての治療、乳歯の抜歯、歯科麻酔で気分が悪くなった、抜歯後に続いた痛み、ドリルの音が怖かったなど、主に過去の歯科治療を要因として発症します。うつ病、パニック障害から歯科恐怖症を要因として発症することもあります。
発症時期は幼少期に多いとされており、この時期の歯科治療経験はその後の歯科治療に対する不安や恐怖に大きく関与しているとされています。成人になってからの歯科治療で発症することもあります。
《歯科恐怖症の主な症状には、次のようなものがあります》
- 歯の治療を考えるだけで動悸やめまいがしてしまう
- 大量の発汗や過呼吸が起こる
- 歯を削るドリル音で身体がこわばってしまう
- 治療時に吐き気を催す
- 診療台に座れない、あるいは一定時間座っていられない
- 意識を失ってしまう
【歯科恐怖症の問題点】
歯科恐怖症になると歯科医院から足が遠のき、虫歯や歯周病の予防処置、治療を避ける傾向にあります。その結果、虫歯の多発や歯周病の悪化を招きやすく、さらなる治療が必要となる悪循環を招きます😭
【歯科恐怖症の方の歯科治療方法】
①認知行動療法:臨床心理士、医師、歯科医師のもと、暴露療法(エクスポージャー)、リラクゼーション、認知再構成法、ストレス免疫訓練などの方法により改善していきます。
②麻酔:
●笑気麻酔:鼻から笑気ガスを吸い、不安や恐怖心を取り除き、リラックスした状態で治療を受けられる方法です。
●静脈内鎮静法:眠くなる点滴をして熟睡状態で治療を受ける麻酔方法です。嘔吐反射が強い方にも有効で、点滴をやめればすぐに起きるため、治療終了後すぐに帰宅が可能です。静脈内鎮静法は、笑気麻酔よりも効果が強いため、インプラント治療や親知らずの抜歯、骨造成手術などの大きな処置、中等度~重度の歯科恐怖症である場合に適しています。
●全身麻酔法:歯科恐怖症の症状が強い場合は健康保険で全身麻酔を受けることができますが、相場は1回10万円程度です。全身麻酔をするにしても一般開業歯科医院では行うことができません。パニック障害の症状が重度である方には、全身麻酔を使用することがあります。総合病院であれば、全身麻酔での歯科治療にも対応が可能です。
③抗不安薬の使用:ホリゾン(ジアゼパム)💊などベンゾジアゼピン系の抗不安薬が使われます。
④痛みの少ない虫歯治療法
⑤超極細の歯科用注射針の使用:35G針の使用💉
⑤電動麻酔器の使用
⑥心療内科や精神科との連携:歯科治療とあわせて心療内科、精神科でカウンセリングを受けたり、向精神病薬の服用などの治療をおこなうのも方法です。重度の歯科恐怖症で歯科医院に近づくこともできないときは、まずは心療内科、精神科への受診をおすすめします。
《歯科恐怖症を克服する方法としては、次のようなものがあります》
- 痛くない治療を選択する
- 音が怖い人は耳栓が効果的
- 臭いが嫌いな人はマスクで防御
- 子供の頃から小児歯科で安心できるところへ
- 苦手なことや過去の経験を伝える
- 心がリラックスできる麻酔法(静脈内鎮静法や全身麻酔)を使う
【歯科恐怖症、歯科治療が苦手な方へ】
歯科医院では治療の際に不安なこと、心配なことなどがたくさんあるかと思います。歯科治療が苦手であることを話し、治療前に歯科医師、歯科衛生士などの当院スタッフに遠慮なく質問をしていただけたらと思います🙋
また、怖くなったら治療を中断してほしい、付き添いの人を入れてほしい、診療台を倒しすぎないようにしてほしい、歯型をとるときは苦しくないようにしてほしい、治療前に薬を飲みたい、レントゲン室は怖くて入れないなどのご要望等がありましたら、些細なことでも構いませんので、お気軽にお申し付けください🙇
ほとんどの患者様は不安要素を取り除けば、通常の歯科治療をお受けになることができます🙆
《memo》
*心療内科と精神科の違い*
心療内科と精神科の大きな違いは、心療内科は心理的な要因で体に症状があらわれる「心身症」を主な対象としているのに対し、精神科では統合失調症やうつ病、双極性障害、不安症、発達障害、依存症など幅広い精神疾患に対して治療をおこなうことです。
以上、いかがでしたでしょうか?
それでは今回はこのへんで~👋
また来週元気にお会いしましょう!
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