CLINIC BLOG

〜解熱鎮痛薬の種類や選び方、使い方のポイント〜


こんばんは🌃✨️
北24条かやの歯科クリニックのどいです。

いよいよ雪が降り積もるようになりましたね☃️
嫌だ嫌だと言っていた冬ですが、冬は冬で楽しいこともあるので、ウインタースポーツ⛷️など、冬ならではを存分に楽しみましょう♪

それでは、今回は「解熱鎮痛薬の種類や選び方、使い方のポイント」について書かせて頂きます🙋

薬局やドラッグストアにはさまざまな解熱鎮痛薬💊が並んでいます。パッケージには、発熱、頭痛、生理痛(月経痛)、歯痛、などの文字。それを見て、「月経痛に効くとあるけれど、発熱にも効くの?」「発熱にと書いてあるけれど、頭痛は?」などと思ったことはないでしょうか。また、「ロキソプロフェン」「イブプロフェン」「アセトアミノフェン」など成分もさまざま。各成分の特徴を知ることで、自分に合ったものを見つけやすくなるかもしれません。

ここでは、解熱鎮痛薬の種類や選び方、上手な使い方を紹介します。

【市販の解熱鎮痛薬は、「どんな成分がプラスされているか」も考慮】

一口に解熱鎮痛薬といっても、いろいろな種類があります。大きく分けると「ステロイド性抗炎症薬」と「非ステロイド性抗炎症薬(Non-Steroidal Anti-Inflammatory Drugs:NSAIDs)」。このうち市販の解熱鎮痛薬に使われているのは、非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs=エヌセイズ)です。ステロイド性抗炎症薬は抗炎症作用が強力で、内服薬としてのステロイド剤は医療用でのみ用いられています。

「発熱や痛みは、体内で作られるプロスタグランジンという生体物質によって引き起こされます。NSAIDsには、このプロスタグランジンが作られる過程で関与する酵素(シクロオキシゲナーゼ)の作用を阻害する働きがあります。プロスタグランジンの生成を抑える結果、熱を下げ、炎症を鎮め、痛みを改善します」。つまり、解熱鎮痛薬はプロスタグランジンの生成を抑制することで、解熱作用、抗炎症・鎮痛作用を発揮するわけです。

NSAIDsの中にもいろいろな成分があります。ロキソプロフェンやアスピリンなどの名前を耳にしたことがあるのではないでしょうか?

「NSAIDsには、鎮痛作用が強く日本では2011年に医療用医薬品から市販薬に転用されるようになった『ロキソプロフェン』、解熱鎮痛薬としての歴史が非常に長い『アスピリン』、日本では1985年に医療用医薬品から転用され、解熱鎮痛薬だけでなく総合感冒薬にも配合されている『イブプロフェン』、他の解熱鎮痛成分と一緒に総合感冒薬などに用いられることが多い『エテンザミド』『イソプロピルアンチピリン(IPA)』などがあります。

また、新型コロナウイルス感染症の感染拡大で話題になった『アセトアミノフェン』は、脳に直接作用して痛みや熱を抑える作用があり、NSAIDsと同様にステロイドではありませんが、日本ペインクリニック学会ではNSAIDsとは異なる分類になっています」。

覚えておきたいのは、これらの成分のうち15歳未満👦でも使えるのは、アセトアミノフェンとイソプロピルアンチピリンのみだということです。また子どもが使える成分でも、配合量や他の配合成分によって使える年齢が変わることもあるので、よく確認してください。

アセトアミノフェンは、抗炎症作用はマイルドですが、安全性が高いとされています。ただし、肝臓が悪い方は肝機能を悪化させるおそれがありますから使用を控えてください
安全性が高い=誰でも安全に使えることを保証するものではありませんので、使用上の注意を読んでからご使用ください。
またイソプロピルアンチピリンはピリン系の薬剤です。人によっては“ピリン疹”と呼ばれる薬疹が出ることがあります。以前にこの薬剤を使用してピリン疹が出たことのある方は必ず医師や薬剤師に相談をして、別の薬を選ぶようにしてください。

NSAIDsを配合した解熱鎮痛薬の中から、自分に合ったものを選ぶコツはあるでしょうか?

最近の解熱鎮痛薬は、製剤としていろいろな工夫が凝らされていますから、1つの成分だけの効き目を考えるよりも、むしろさまざまな成分を配合した“製剤”としてどんな特長があるかを判断材料にするとよいでしょう🤔
例えば、服用すると胃痛や胃もたれなどの副作用が出やすい方は、胃を守る成分が入ったものを、頭痛や月経痛の際にイライラしやすいという方は、鎮静成分がプラスされたものを、また服用時に眠気が出やすいという方は、逆に鎮静成分は含まないもので、カフェインが配合されたものを選ぶといった選択です👌

【痛みが出始めたら早めに飲むのが大切】

頭痛や月経痛、歯痛、けがによる痛み…。つらい痛みは早く和らげたいもの。まずは多くの人を悩ます痛みの代表、頭痛の場合をご紹介します。頭痛にもNSAIDsを配合した解熱鎮痛薬が頼りになります。特に市販の解熱鎮痛薬が効果的なのは、筋肉の緊張などが原因で起こる緊張型頭痛や、軽い片頭痛。

症状の重い片頭痛や男性に多い群発頭痛は、一般に、市販の解熱鎮痛薬で対処するのではなく早めに医療機関🏥を受診し、治療するのがよいでしょう。また頭痛の場合、背後に深刻な病気が隠れていることもあります。
「いつもとは違う頭痛や、突然の激しい痛みの場合は、くも膜下出血や脳腫瘍、髄膜炎などの重い病気が原因のことがありますから、躊躇せずに一刻も早く医療機関へ🚑️
またご高齢🧓🏻の方では、転倒して少しでも頭を打った場合には、しばらくしてから頭痛が出てくる慢性硬膜下血腫という病気もあります。特にワルファリンなどの血液🩸をサラサラにするお薬を飲んでいる人は出血しやすく、転倒時の脳内出血のリスクが高くなるので気をつけてください。

【解熱鎮痛薬の正しい使い方】

解熱鎮痛薬を安全に、十分な効果を得られるように使うには、いくつかのポイントがあります‼️
一つは、前述したように、痛みが軽いうちに早めに使うこと。
また、市販薬のパッケージや説明書きには用法用量が書いてあるので、それを守って使うことも大切です。

痛みが続くからといって1カ月に10日以上使うのは避けてください🙅
それほどの痛みが続くなら、頭痛なら頭痛外来を、月経痛なら婦人科を、関節などの痛みならペインクリニックなどを受診してください。
また、よく家族や知人が医療機関から処方された薬をもらって使ってもいいか聞かれますが、自己判断での他人の薬剤の服用や湿布薬などの使用は大変危険なことがありますし、違法行為になることもありますので、絶対やめましょう。

《解熱鎮痛薬を使うときのポイント》

  • 説明書きの用法用量を守る
  • 痛みが軽いうちに早めに使う
  • 1カ月に10日以上使わない(使いたいほどの痛みなら受診を)
  • 薬が効かない、量が増えるなどしてきたら、医療機関で治療を
  • 家族や他人に処方された薬を使わない

以上、いかがでしたでしょうか?

つらい熱や痛みは我慢せずに、解熱鎮痛薬を賢く活用して、生活の質(QOL)を上げるようにしたいものです。

なお、解熱鎮痛薬を数回使っても熱が下がらない場合や何日も熱が続く場合は、何か別の病気が隠れているかもしれません。そうした危険なサインは見逃さず、市販薬で改善が見られない時には早めに医療機関を受診しましょう🙋

では、今回はこの辺で〜👋

また次回、元気にお会いしましょう🙇

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