CLINIC BLOG
〜痛みとは?〜
こんばんは🌟
北24条かやの歯科クリニックのどいです。
先日、もう10月ですね…と書いたつもりでしたが😅
あっという間に11月ですね💧
北大のイチョウ並木もそろそろ色付いてきているでしょうか?🍁
散歩しに行ってみたいと思います。
朝晩はかなり冷え込むようになりました🥶
冬の訪れも感じさせますね。
さて、今回は「痛み」😣についてです。
歯医者🦷といえば「痛い」という標語が付いてまわるように、「痛い」というイメージが定着しています。
では、そもそも「痛み」とは何ぞや?について、根本からご説明させて頂きたいと思います💁
【痛みとは?😣⚡】
痛み(疼痛ともいいます)とは、体に損傷が起こったこと、あるいは起こった可能性があることを知らせる不快な感覚のことです。
痛みは人が医療機関を受診する理由として最も多い症状です😲
痛みには、鋭い痛みや鈍い痛み、間欠的な痛みや持続的な痛み、拍動性の痛みや一定した痛みなど、様々な種類があります。ときに、非常に説明が難しい痛みもあります。痛みは1カ所に限定して感じられることもあれば、広い範囲で感じられることもあります。痛みの強さは、軽いものから耐えがたいものまで様々です。
痛みをどの程度耐えられるかには、大きな個人差があります。小さな切り傷や打撲による痛みすら耐えるのが困難な人もいれば、大きな事故や刃物による傷の痛みがあっても我慢する人もいます。痛みをどの程度耐えられるかは、気分、性格、状況などによって異なります。例えば運動選手は、試合で興奮しているときはひどい打撲を負っても気づかず、試合後(特に負けたとき)に痛みをはっきり感じることがあります🧐
【痛みの伝達経路】
けがによる痛みはまず、全身に分布している特殊な痛みの受容器で感知されます。この痛みの受容器は電気信号を発します。信号は神経に沿って脊髄へと伝わり、さらに脳🧠へと送られます。この信号が反射を引き起こす場合もあります(反射弓)。この場合、脊髄に届いた信号がそのまま運動神経に伝わり、痛みの発生場所まで送り返されます。こうして、脳を介さずに筋肉の収縮が起こります。うっかり熱い物に触れた人が即座に手を引っ込めるのはこの一例です。反射は、永続的な損傷を防ぐのに役立っています。痛みの信号は脳へも送られます。脳が信号を処理し、それを痛みと解釈して初めて、私たちは痛みを意識します。
痛みの受容器とその神経経路は体の各部分で異なっています。そのため、痛みの感覚は、損傷の種類と場所によって異なります。例えば、皮膚には痛みの受容器が非常にたくさん存在するため、損傷がどこで起こったか、損傷の原因が刃物の傷のように鋭利なものか、それとも圧迫、高温、低温、かゆみなどのように鈍いものか、といった細かな情報を伝えることができます。これに対して、腸などの内臓にある痛みの受容器は数が限られているため、情報の精度は低くなります。腸を強く挟んだり、切ったり、焼いたりしても、痛みの信号が生じないことがあります。しかし、腸が引っぱられたり圧迫されたりすると、ガスの貯留などの比較的無害な原因でも、強い腹痛が起こることがあります。脳は、何がもとで腸の痛みが起こっているのか正確に識別できません。そのため腸の痛みは位置を特定することが難しく、広い範囲で感じられることが多いのです。
痛みを感じた場所が、問題のある場所と正確には一致しない場合もあります。痛みは、本来の場所とは別の場所で感じられることがあるからです。関連痛が生じるのは、体のいくつかの異なる場所からの信号が、脊髄と脳の同じ神経経路を通っていることが多いためです。例えば心臓発作の痛みは首、あご、腕、または腹部の痛みとして感じられることがあります。胆石発作の痛みは肩の後ろで感じられることがあります。
《反射弓:脳を介さない経路》
反射弓とは、膝蓋腱反射などの神経反射が伝わる経路のことです。
- 1.膝を軽くたたくと、刺激を感知する器官(感覚受容器)が刺激されて信号が発生します。この信号は神経に沿って脊髄まで伝わります。
- 2.脊髄では、感覚神経から伝わってきた信号が運動神経に伝達されます。
- 3.運動神経は、その信号を太ももの筋肉に送り返します。
- 4.すると、その筋肉が収縮して、下腿(膝から足首までの部分)が跳ね上がります。
- 5.反射の過程に脳はまったく関与しません。
《関連痛とは》
体のある場所で感じられた痛みは、必ずしもその場所に問題があることを意味しません。痛みは、本来の場所とは別の場所で感じられることがあるからです。例えば心臓発作による痛みであっても、腕に痛みがあるように感じられることがあります。これは心臓からの感覚情報と腕からの感覚情報が、脊髄の同じ神経経路に集まるためです。
《急性疼痛と慢性疼痛》
痛み😣⚡には急性の痛み(急性疼痛)と慢性の痛み(慢性疼痛)があります。急性疼痛とは、突然始まって長く続かない(数日から数週間)疼痛を意味します。慢性疼痛は何カ月から何年間も続きます。
強い急性疼痛があると、不安、心拍数や呼吸数の増加、血圧の上昇、発汗、瞳孔の散大などが起こります。通常、慢性疼痛はこのような影響を及ぼしませんが、その代わりに、抑うつ、睡眠障害、エネルギーの減少、食欲減退、体重減少、性欲の減退、活動意欲の喪失といった問題を引き起こすことがあります。
【痛み😣⚡の原因】
痛みの種類は原因によって異なります。
◎侵害受容性疼痛は、痛みの受容器への刺激に起因します。これは体の組織の損傷によって引き起こされます。痛み(特に急性疼痛)の大半が侵害受容性疼痛です。
◎神経障害性疼痛は、脳または脊髄(中枢神経系)やそれ以外の神経(末梢神経系)の損傷や機能障害に起因します。これは以下の場合に発生します。
- 特定の神経が圧迫されたとき。例えば、脊椎の腫瘍または椎間板破裂により、腰痛や脚に広がる痛みが生じます。手首の神経が圧迫されると、手根管症候群が発生します。
- 神経が損傷したとき(糖尿病や帯状疱疹後神経痛[帯状疱疹の後に起きる痛み]など)
- 脳と脊髄が痛みの信号をうまく処理しないか、何らかの原因でこの処理が妨げられたとき(幻肢痛や複合性局所疼痛症候群など)
糖尿病では、脳と脊髄以外の神経(末梢神経)が損傷されます。症状としては、つま先や足、ときに手にしびれ、ピリピリ感、痛みなどがみられます。
帯状疱疹後神経痛では、発疹の現れた領域に痛みと圧痛が生じます。
急性か慢性かを問わず、痛みには侵害受容性疼痛、神経障害性疼痛、またはその両方が関与しています。例えば、慢性腰痛やほとんどのがん性疼痛は、主に疼痛受容体が刺激され続けることに起因します(侵害受容性疼痛)。しかし、これらの病気でみられる痛みが神経の損傷に起因している場合もあります(神経障害性疼痛)。
抑うつなどの心理的要因😔が痛みに寄与する場合もあります。心理的要因は、しばしば痛みの感じられ方や見かけの強度に影響しますが、心理的要因だけから痛みが生じることはまれです。
【痛み😣⚡の評価】
痛みのある人を評価するとき、医師は痛みの経過や特徴と、痛みが日常生活にどの程度影響を及ぼしているかについて、患者に質問します。患者の答えは、痛みの原因を特定して治療方針を立てるのに役立ちます。具体的には以下のような質問をされます。
- どこが痛みますか。
- どのような痛みですか(例えば、鋭い痛み、鈍い痛み、差し込むような痛み)。
- 痛みはいつごろ始まりましたか。けがをしましたか。
- 痛みはどのように始まりましたか。痛みは突然始まりましたか、それとも徐々に始まりましたか。
- 痛みはいつもありますか、それとも、痛んだり痛まなかったりしますか。
- 何か(食事や運動など)をした後や、特定の姿勢をとったときなど、いつ痛みが出るかは予想がつきますか。ほかに痛みを悪化させるものはありますか。
- これをすると痛みが軽くなる、というものはありますか。
- 痛みは、日常生活や人との交流に影響を与えていますか。睡眠、食欲、排便、排尿などに影響はありますか。あるとすればそれはどのような影響ですか。
- 痛みは、気分や幸福感に影響を与えていますか。痛みと一緒に抑うつ感や不安感などが起こりますか。
痛みの重症度を評価するため、0(なし)から10(重度)の数字を用いた尺度を使ったり、軽度・中等度・重度・激痛のどれに該当するかを尋ねたりします。小児や(例えば脳卒中などによって)コミュニケーションが困難な人には、笑い顔、しかめ面、泣き顔など一連の表情が並んでいる絵を見せて、痛みの程度を示してもらう方法も用いられます。
《疼痛スケール:痛みの強さ》
痛みの程度を伝えるのは困難であるため、患者が痛みの程度を示しやすいよう、しばしば疼痛スケールが用いられます。
以上、いかがでしたでしょうか?🤔
ちょっと難しい内容になってしまいましたが、「痛み」の概要について書かせて頂きました🙇
痛みの尺度は人それぞれ大きく違います。
人の痛みを知る方法として最近は上記のような疼痛スケールが用いられる機会も多くなりました。
入院して手術したことのある患者様には馴染のあるものではないでしょうか?
次回は「痛みの治療」について書かせて頂きます。
ではでは今回はこの辺で〜👋
また、次回元気にお会いしましょう‼️
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